下水詰まりコラム
一般的に過程から排出される「下水」には、トイレからの排水やキッチンや浴室、洗面所や洗濯機からの排水、道路や宅地などに降った雨水などが合わさったものを指します。下水が排出される経路として、敷地内に敷設されているのが排水管でありマンホールなど敷地外の道路側に敷設されるのが下水管です。
この排水管の構造は一戸建て住宅とマンションで異なり、集合住宅では各階の下水をまとめて排出するため、縦方向に設置されていることが特徴です。下水の排出時に上から下にかけて勢い良く排出されることから、汚れが堆積しにくく排水管が詰まりにくいです。
一戸建て住宅は、横管の排水構造となり排水管の敷設状況が構造的に緩やかな勾配となるため、縦管と比べても汚れが堆積しやすく下水詰まりを引き起こす可能性があります。
では一般的に下水詰まりが起こる原因として挙げられるのが、「排水管内の汚れが堆積していること」です。慢性的な下水詰まりの原因のおよそ8割がこの排水管の汚れによって引き起こされており、下水を流しても成城に排出されずに逆流などの状態に繋がります。
これは排泄物などの汚物だけに限らず、長年の油汚れや変質した洗剤、髪の毛なども汚れの堆積の原因となるため、排水管内の汚れの対処方法としては高圧洗浄機を利用して配管内部の清掃を行うことや、薬剤を使用することにより詰まりを改善させることができます。
戸建住宅の下水詰まりでは、「植物の根が詰まりを引き起こす」場合もあります。これは敷地内に植えられた植物の根が、排水管と排水桝の継ぎ目に入り込み排水桝内の水分と栄養分によって成長を促してしまい、下水詰まりを引き起こします。そのため植物の根が原因の場合には、対処法として定期的な植物の根の除去をはじめ、排水管の引き直しや排水桝の交換を行うことが効果的です。
「排水管の破損」も下水詰まりの原因であり、経年劣化や土中の水分量と振動が原因となって破損する場合もあり、老朽化した排水管の耐久力が限界を超えると破損してしまいます。この対処法は排水管の引き換えが必要ですが、地表から30~50cm程度に敷設されているので比較的短期間で修理が可能です。